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2008年1月19日 (土)

作る漁業から獲る漁業へ

実家へ帰ったときに聞いた話です。

私の実家の目の前には、瀬戸内海があり、町の人たちは昔から漁業で生計を立
ててきました。私の祖父も、魚市場で働いておりました。その魚市場には、前の
海で獲れた魚がどんどん上がり、それを近くの街へ、冷凍技術が発達してきてか
らは遠くの街へと送られるようになったのでした。

そんな漁師町に変化が起こったのは、かれこれ30年ほど前です。海苔の養殖が
始まったのでした。母曰く、
 「獲る漁業から作る漁業への転換」
という話でした。これにより、漁師の収入の安定が得られたのでした。魚を獲る
ということは、どんなによい漁場でも、獲れる時、獲れない時があります。また、
風が強い日は時化(しけ)と呼ばれ、転覆の恐れがあるため、海には出れません。
ということは収入が全くなくなるわけです。

しかし、海苔の養殖を始めると、海苔の取れる期間(12月頃から翌年の4月頃ま
で)は、売り物が手に入ります。時化でその日海に出れなくとも、翌日や翌々日
に養殖している生簀まで行って取ればよいということになります。ただし、よい
事尽くめではありません。魚介類なら、獲ってきてそのまま売れます。しかし、
海苔は取ってきてそのままでは売れません。みなさんの家庭に届くような形にし
ないと売れないのです。そのためには、海苔製造機械(海苔を乾燥させ成形す
る)を買う必要があります。この機械、結構いい値がするのですが、買っても、そ
のローンを払っても、ちゃんとお釣りがくるって話でした。これも、できた海苔
の等級がよく、高値で売れたってのも理由です。

ところが、ここ数年状況が変わってきました。理由は2つです。
・できた海苔の等級が悪くなってきた
・原油高で、機械や船を動かすためのコストが高くなった
こうなってくると、作るだけ赤字なんてこともあります。そうすると、養殖を続
けるかどうかという話になってきます。中には、養殖をやめ、魚を獲るという選
択をした家もあると聞きます。
 「作る漁業から獲る漁業へ」
と変わってしまったということです。実家で聞いたちょっと残念な出来事でした。

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